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旅行者の健康管理・救急対応を行う看護師

患者さんの家族が、「看護師さんは忙しいだろうから、私達でできることはやろう」と良かれと考えて、患者さんを車椅子に乗せたりするケースが病院内で見受けられます。しかし、このようなことは、とても危険ですので、患者さんの家族は自制することが求められます。

入院患者の診察をする看護師

身体に障害のある患者さんは、自分でバランスがとることが難しいので、ベッドから車椅子に乗るときに、転倒して骨折をすることが無いとも限りません。また、移動に際して、何らかの制限がある患者さんもいます。

病棟において、入院患者さんの管理は、看護師の責任によって行われています。ですから、何らかの必要があって、患者さんを車椅子に乗せたいと思ったときは、必ず病棟の看護師に相談してから行いましょう。必要に応じて看護師も一緒に車椅子への移動を行います。

無事に退院して社会復帰を果たしても、体力的な不安や病気の再発が心配などの理由で、旅行を諦めてしまう方がいるかもしれません。以前は心臓病があると旅行を制限されることもありましたが、主治医から許可が出るようであれば、いくつかの注意点さえ守れば旅行を楽しむのは問題ありません。近年は旅行先に随伴するツアーナースが、健康管理や具合が悪くなった際の処置(病院への手配等を含む)を行ってくれますので安心です。

旅行は病室暮らしだった入院生活から開放されるので、良い気分転換になり、ストレスの解消にも効果があります。スケジュールが細かく決められているツアーではなく、自分のペースで旅行ができる個人の旅行がいいでしょう。疲れたらバスやホテルでゆっくり休みます。狭心症の人はニトログリセリンを携帯するなど、処方されている薬は必ず携帯するようにします。

海外旅行で長時間、同じ姿勢で据わっていると、血液が滞り、足の奥にある静脈に血栓ができることがあります。この血栓が血流に乗って肺に運ばれて、肺の血管を詰まらせてしまうのがエコノミー症候群です。重症の場合には命にかかわりますのでこの点は注意が必要です。

看護師のワークライフバランス

日本で働く女性の労働力比率を年齢別に見ると、結婚や出産、育児などを経験する30歳前半で大きく低下するというM字型カーブとなっており、同様のデータが看護師にも当てはまります。

そこで労働力の確保対策として、一部大企業ではワークシェアリングや柔軟な就業形態を認める動きが出ています。ただ看護組織では、これらのような就業形態が敬遠されているようです。それは何故でしょうか?

看護師は地方にも多く勤務しています。両親が健在で同居や同じ敷地内に暮らしている人もたくさんいます。こうした環境化にある中堅看護師が勤務を継続している理由は「看護師の短時間正職員制度やワークシェアリングなどの勤務形態が病院にある」からではなく、「父母が子供の面倒を見てくれる」となります。

看護師の場合、その勤務先は大病院だけではありません。ワークシェアリングなど到底無理な中小病院やクリニックもあります。そのような場合、勤務を継続できない理由は、「父母の支援がないから」となります。このように、看護職場は、ワークシェアリングとは縁遠い労働環境にあるのです。

聖マリアンナ医科大学病院は、厚生労働省の「看護必要度」基準を活用して、人員不足を数値化し、看護師が燃え尽きる前にフォローできる「リリーフ体制」を構築するなど、看護師の定着に先んじた努力を行っていますが、こうした事例はまだ大病院に限られています。

看護業界で特に懸念されているのは、中堅となり病棟の看護長や主任クラスとなった働き盛りの離職増加です。社会人を経験していない場合、年齢として30~35歳という年齢層ということになります。

主任クラスとなると、新人教育プログラムの策定や、業務評価などを行う立場となりますが、増えた仕事は時間外か自宅でやるしかりません。もちろん、新人や3~5年目の看護師の離職を後を絶ちません。原因の多くは過労やプレッシャーによる精神疾患などとなっています。